Scientific and Educational Reports of the Faculty
of Science and Technology, Kochi University
Vol. 4 (2021), No. 5
赤神青空・岡田佳助・田島裕之
〒780-8520 高知市曙町2-5-1 高知大学理工学部
要旨
高知県香南市にある創造広場「アクトランド」における船型人力遊具「ライジング号」の周期的運動の考察を行った。ライジング号の船内の人の変位変化が1,900kg の船体の振動にどのような影響を与えるかという点に着目し、運動方程式を解析的及び数値的に解くことでその挙動を調べた。人が船内を動くことで重心位置が周期的に変化する場合、ブランコなどの例で知られているようにパラメトリック励振により船体振動の振幅が増幅することが期待される。固有角振動数の2 倍の角振動数で慣性モーメントなどの物理パラメータを周期的に変化させることで振動振幅の増幅が起こる通常のパラメトリック励振とは異なり、本研究で考案したライジング号のモデルでは固有角振動数と同じ角振動数で船上の人の変位を変化させることで振幅が増幅することを明らかにした。また、抵抗がある場合において人が動かない場合に比べて船体振動の減衰が緩やかになることがわかった。
Received: February 1, 2021
Reviewed by anonymous referee(s), and accepted: February 18, 2021
Published: March 17, 2021
発行者:高知大学理工学部 〒780-8520 高知県高知市曙町二丁目5-1
Faculty of Science and Technology, Kochi University, Kochi, 780-8520 Japan
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