Scientific and Educational Reports of the Faculty
of Science and Technology, Kochi University
Vol. 5 (2022), No. 5
中陽,村田文絵,笹原克夫
高知大学理工学部地球環境防災学科 ; 780-8520 高知県高知市曙町2-5-1
要旨
高知大学には土砂災害の発生機構を明らかにするために使われている人工降雨装置がある。人工降雨装置の生成する雨粒は、放水ノズルの高さや放水時の水圧といった物理的な制約を受ける。この装置が生成する人工降雨と自然降雨の特徴を、光学式雨滴粒度分布計を用いて比較した。自然降雨のデータとして高知市五台山にある牧野植物園で実施した 2016 - 2018 年の観測データを用いた。人工降雨は直径 0.5 ~ 1 ㎜程度の雨滴が多く、数は自然降雨のものより約 10 ~ 40 倍多くなった。つまり、人工降雨は自然降雨に比べて直径が小さい雨粒を多く降らせることで対応する同じ降水強度の雨量を得るという結果となった。
Received: September 1, 2021
Reviewed by anonymous referee(s), and accepted: March 9, 2022
Published: March 29, 2022
発行者:高知大学理工学部 〒780-8520 高知県高知市曙町二丁目5-1
Faculty of Science and Technology, Kochi University, Kochi, 780-8520 Japan
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