Scientific and Educational Reports of the Faculty
of Science and Technology, Kochi University
Vol. 4 (2021), No. 6

コンクリート壁上におけるハマキゴケ属2種の群落についての調査とその考察

伊藤藍斗・大森康平・小谷秋太・片岡亮・藤村修司

〒781-8133 高知市一宮徳谷23-1 高知県立高知東高等学校


要旨

市街地、特にコンクリートに生えているコケはほぼハマキゴケ属の2種(ハマキゴケ、カタハマキゴケ)で優占されていることを知り興味を持った。この2種の生態的な違いについて、まだ不明なことが多いことを知り、自分たちでハマキゴケ属2種の好む環境や分布状況などに違いがあるのかを調べてみることにした。この2種は、肉眼では判別がつかないことから頻度法という調査方法で行うこと、さらに先行研究がないことから人工構造物上のコケの調査に適した具体的方法を考えることから始めることとした。その結果、コンクリート上のコケ群落に適した調査方法を確立でき、この2種は環境の好みにわずかな差があるため分布域が少し違っていること、そしてその分布域の違いはすみわけではなく攪乱を伴った競争の結果であることが考えられた。

全文(pdf)

Received: February 7, 2021
Reviewed by anonymous referee(s), and accepted: June 18, 2021
Published: July 20, 2021


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