Scientific and Educational Reports of the Faculty
of Science and Technology, Kochi University
Vol. 4 (2021), No. 1

砂層の剪断帯に与える粒径の影響:砂箱実験の例

藤内智史*・清水知**

*高知大学理工学部地球環境防災学科
**松山市役所


要旨

厚さが同じで粒径の異なる砂層に発達する剪断帯群の違いについて調べた.その結果,剪断帯は移動量の増大とともに剪断ひずみ(移動量と幅の比)が大きくなっていくこと,粒径の大きい砂層の剪断帯ほど幅が大きくなりひずみ量は小さくなることがわかった.また,今回行ったクーロンウェッジの形成実験では,全体の変形の進行にともなって新たな剪断帯ができていった.粒径が大きいほど新たな剪断帯ができていく間隔は大きいが,その影響は粒径が剪断帯の幅に及ぼす影響に比べると小さかった.このことも,粒径の大きな砂層にできる剪断帯ほどひずみ量が大きくならない要因と考えられる.

 

全文(pdf)

Received: September 10, 2020
Reviewed by anonymous referee(s), and accepted: January 4, 2021
Published: February 3, 2021


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