Scientific and Educational Reports of the Faculty
of Science and Technology, Kochi University
Vol. 3 (2020), No. 2

繊毛虫テトラヒメナ(Tetrahymena thermophila)のセリンラセマーゼの酵素特性

宇田幸司・山城由也・西願麻以
Koji Uda, Yuya Yamashiro and Mai Saigan

〒780-8520 高知市曙町2-5-1 高知大学理工学部比較生化学研究室

要旨

セリンラセマーゼ(SerR)は光学異性体であるL-セリンとD-セリンの相互変換反応と,L-セリンまたはD-セリンをピルビン酸に分解する反応を触媒する酵素である。SerRは動物及び植物に広く分布しており,生体内D-セリンの合成酵素であると考えられている。本研究では,繊毛虫テトラヒメナ(Tetrahymena thermophila)から発見されたSerR遺伝子について,そのリコンビナント酵素を用いた詳細な酵素特性の解明を行った。また,テトラヒメナの増殖がD-セリンによって阻害されること等から,テトラヒメナにおいては,SerRが外部から取り込まれたD-セリンの分解酵素として働く可能性を指摘した。

 

全文(pdf)

Received: March 27, 2020
Reviewed by anonymous referee(s), and accepted: March 30, 2020
Published: April 9, 2020


発行者:高知大学理工学部 〒780-8520 高知県高知市曙町二丁目5-1
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