miRNAが制御する遺伝子の網羅的検出に成功しました。

山崎研究室 ： 2025/06/10

当研究室の村上さん（卒業生）、清水さん（卒業生）と千葉大学のグループの研究成果がPlant ＆ Cell Physiology誌に発表されました。

Murakami S, Takahashi H, Shimizu K, Yamasaki T*.

Global Identification of AGO3-RNA Interactions Reveals Targets of Small RNA-mediated Gene Regulation in Chlamydomonas reinhardtii

Plant Cell Physiol. (2025); pcaf040

これまでクラミドモナスではmiRNAの標的遺伝子を同定しようとする挑戦が数多く行われてきましたが、ことごとく失敗してきました。この問題を解決するため、私たちはRNA結合タンパク質に結合するRNAを網羅的かつ高精度に同定するHITS-CLIP解析を適用し、クラミドモナスmiRNAの標的遺伝子を網羅的に同定することに世界で初めて成功しました。またこの研究ではmiRNAが葉緑体ゲノムにコードされる遺伝子の発現調節も行っている可能性が示され、これまで知られていなかったmiRNAのはたらきが見えてきました。