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微細藻類がナノプラスチック粒子で死滅するメカニズムの一端を解明しました。

山崎研究室 : 2022/11/01

当研究室と、東北大学、ビナ・ヌサンタラ大学(インドネシア)、大連理工大学(中国)、高知工科大学の国際研究グループの研究成果がAlgal Research誌に発表されました。

 

Al-Azab A J S, Aoki Y. Sarian F D, Sori Y, Widyaningrum D, Yamasaki T, Kong F, Ohama T

Chronological transcriptome changes induced by exposure to cyanoacrylate resin nanoparticles in Chlamydomonas reinhardtii with a focus on ROS development and cell wall lysis-related genes

Algal Res. (2022)

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2211926422002557

 

イソブチルシアノアクリレートポリマーからなる樹脂ナノ粒子(iBCA-NP)は、多くの微細藻類において急性細胞死を誘導することが報告されています。単細胞緑藻クラミドモナスのiBCA-NPs曝露によるトランスクリプトームの経時変化を次世代シーケンサーで解析したところ、細胞壁加水分解酵素をコードする31遺伝子の一つであるCre13.g605200の発現が、iBCA-NPsの暴露によって強力に誘導されることが明らかとなりました。この結果から、Cre13.g605200 遺伝子の発現が iBCA-NPs による急性細胞死を誘導することが示唆されました。